メダカが教えてくれたこと
&
5月のお知らせ
連休です。今年は久しぶりに開放的な気分を味わっています。
自由度が高いと気分ものびのびと…5月のさわやかな風もひとしお嬉しく感じられます。コロナ規制があったからこその感覚なのでしょうね。
いかがおすごしでしょうか?
*「自由はいいな」メダカから学んだこと
我が家の小さな水槽に住む、けなげにも1匹だけ生き残ったメダカ、住環境を整えてやろうと入れた水草に隠れ動きがあまりよくありません。
やがて私もつい水を変えるのがおっくうに。
私の中でメダカの存在感は次第に薄れてきました。
そんな状態が長く続いたある日、水替えの際、茂りすぎた水草を刈ってすっきりさせたのです。
そうしたらなんとまあ、メダカが水槽の中を上下に行ったり来たり、くるりと方向変えたりとスイスイと元気に泳ぎまわるようになったのです!!
メダカの喜びが伝わってきました。
茂りすぎた水草が、メダカの自由をうばっていたのだと、魚素人の私にはそう感じられました。ちょっとオーバーだけれど私にとっては大発見(笑)!
そんな気づきと学びは、私を元気にしてくれました。
メダカの変化をきっかけに、私の心も動き出したのを感じました。
押しつけの過干渉や過保護は子どもの自由を束縛し主体性を損ねてしまうということに重なってイメージできます。
私の心が活性化し元気になったのは、知識で教えられたのではなく、自ら気づいたからなのでしょう。
このところ立て続けに読む本から心地よい刺激を受け、それらは一つのつながりとなって、刺激の余韻を思いのままに楽しむ日々を過ごしています。
性分でしょう、どうしても子育てやカウンセリングにつながっていきますので、つれづれなるままに書いてみます。拙文ですが伝わりますように。
・『植物少女』朝比奈秋著
出産時に植物状態となった母と娘の26年にわたる物語です。
物言わぬ母の感触、つながりが丁寧に書かれ、生きること、育つことの本質
を深く感じさせられました。その中の1節をご紹介します。
(以下青字は引用です)
「母は掌に感触を認めると、必ず掌と指を私の拳に沿わせて包んでくれた。
父や祖母も、お出かけの時には必ず手を握ってくれた。(略)しかし愛情深い祖母でさえ、わたしの手を握るとき、私をその場に留めようとしたり、あるいはどこかに連れて行こういう意図が温かな手の奥に潜んでいた。
そういった意図を感じると、思わず肩が縮こまった。本能的に肘を捻じって手を引っこ抜いてすぐにでもその温かな牢獄から逃れたいといつも感じた。
母が私の手を握る時そこには何もなかった。空っぽの輪郭だけの温かさにいつまでも手を包まれておくことができた。掌の中でわたしは自由なままで居られた。」
主人公は、母を『手を握るのが上手な人』と表現するのです。
無意識の一方的な押しつけへの強烈な警告と受けとめました。
『教育』についていえば、教える、導くのではなく、育む、支えるという面を重視したものでありたいとしみじみ思います。
言うは易く行うは難しなのですが…
・『能力』の生きづらさをほぐす』勅使川原真衣著
がん闘病中の組織開発専門家が、まだ幼い我が子に「彼らを残してこの世を去るには、あまりにも忍びない」との思いから執筆、「他者と生きる力、知恵」について切実に伝えます。中高一貫進学校、一流大学を卒業、仕事で苦境に陥った息子と亡くなった母が対話する形式で書かれています。
How to本かもと思いながら手にしたのですが、定義、評価もあいまいな実体にない「能力」がもてはやされることへの警告、メンタルヘルスからカウンセリングの本質まで及んでいます。
私自身、「能力」という言葉を安易に使っていたのではと反省させられ、
一方、落としどころ?に大いに納得、共感する自分に安堵しました。
(世間の)基準がいかにあいまいで不確かなものであるかに触れた後、
『基準というものに振り回されないために大切なのは、
自分を尊重することであり、他者を尊重すること。
いろんな人とこの先の人生を共にしていく日々を紡いでいくこと』と語ります。
IQ(知能指数)、コミュニケーション力、表現力、思考力……どれも望ましい、
しかし基準では測れない、比べない世界の大切さ、つまり自己肯定感を改めて深く再確認しました。
・『泳ぐもの』青山文平著
江戸を舞台にしたミステリー小説、主人公は今でいう捜査官ですが、犯人を逮捕するというのだけではなく、そこに至るまでの心の謎に迫ります。
相手の心に寄り添い、聴く姿勢で仕事に励む主人公の生きざまに、まだまだ未熟な自分をも重ねております。
罪を犯すに至るまでの年月を
『徒労、諦念、希望、嫉妬、正義、怨磋、固執、公正、焦燥……もろもろを煮つめたような7年』と表現しています。
大なり小なり程度の差はあるけれど、これらは私たち自身の中にもあると思いませんか?
生きていれば葛藤はつきもの、もろもろの葛藤と向き合う力を育んでいきたいものですね。
これらのエピソードの根底に流れるのは、ひどく大雑把に言えばカウンセリングマインドそのものだと思っています。
自由な中で主体的に行動し、出会いと気づき(洞察)、身についた学び…
自遊塾に参加する子どもさん、親御さんにどのように体験として提供できるのか、改めて今後の課題です。
長くなってしまいました。最後までお付き合いいただきありがとうございます。
最近忘れっぽくなっている自分に気づいております。
文章にしておくことで自分を励ましたいのかもしれません。
*5月のおしらせ*
*〈ぷらっと〉5月6日(土)11:00~15:00
ひらつか西海岸デポー *生活クラブ非会員でも参加自由
無料、予約不要
気軽に立ち寄り、サイコロ振ってくれるご家族が増えました。
お子さんが夢中になって遊ぶため、「お肉が温まってしまう!」と親御さん。お孫さんの面倒を見る機会の多い年配の方が、「ゲーム機ばかりでなく、こうやって遊ぶのいいわねえ」と若い親御さんに話しかける姿も。親子、近隣の子どもたちがワイワイ立ち寄ってつかの間の居場所になるといいなあと思っています。
臨床心理士と子育てなどについてちょこっと語り合いをしてみませんか?
*〈ふれあい〉5月21日(日) 10:00~11:30
崇善公民館ホール
参加費1家族500円
「親は何でもできる大人だから親に勝つのはとっても嬉しい!」
ゲーム後の振り返りで、子どもが教えてくれました。まさに実感ある言葉ですね。
やりたいゲームがなかったときの工夫を話し合いました。
考える力や自己肯定感につながるよう、各々の案を大事に取り上げました。
帰り際、「相談したいことがある」とお子さんからの相談を受けました。
迷い、葛藤を表現できるってすごい!
*〈ボードゲームで遊ぼう〉 5月24日(水) 無料、予約不要
崇善公民館 第1会議室 15:30~16:30
放課後、親子、子ども同士 ボードゲームで遊びましょう。
遊び場が少なくなっている今、公民館事業として提供いたします。
一人参加歓迎、初めての子どもが低学年児に「一緒に遊ぼう?」と誘う場面も。自然な異学年交流は感動でした。心地よい居場所になりますように。
*心の子育て相談お受けします。*生活クラブ助成金を受けています。
担当:臨床心理士
期間:5月~9月
場所:崇善公民館および平塚市民活動センター
内容:赤ちゃんから思春期まで、お子様の発達成長、言動、癖、親子きょうだい関係などについて *場合によっては他機関をご紹介することがあります。
費用:無料 (3回目から有料)
お申し込み:HPお問い合わせからお申し込みください。
3日以内に返信がない場合、通信機関の不都合が生じることがあり
ますので、必ずお電話番号をご記入ください。
その他:1回45分 お電話による相談もお受けします。
相談の間スタッフがお子様のお相手をすることもできます。
ご希望の方はあらかじめお知らせください。
プライバシーは守られます。(緊急を除きます)
*ブログについてのご質問などありましたらお気軽にお問い合わせください。
*感染状況などにより、予定変更することがあります。
その際はブログでお知らせします。
ボードゲームの貸し出し、返却も受け付けます。
1ゲーム300円(1か月間)
始めてご利用の方はお問い合わせください。
*5月20日(土)旭南公民館に出張します。楽しみです。
お問い合わせは、公民館まで。
0 件のコメント:
コメントを投稿